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最近の受賞者

第57回(2024年度)MBC賞 受賞者

今年度は9月3日に選考委員会を開催し、2団体、1個人へお贈りすることを決定しました。
表彰式は10月10日(木)城山ホテル鹿児島で行います。

団体 「公益社団法人 かごしま犯罪被害者支援センター」
犯罪被害者やその家族の苦しみに寄り添い、支援する活動

公益社団法人 かごしま犯罪被害者支援センター
公益社団法人かごしま犯罪被害者支援センターは、県内で唯一の民間による犯罪被害者支援団体として、2005年3月に設立された。犯罪の被害者のみならず、その家族や遺族にも寄り添い、失った日常を一日でも早く取り戻せるよう様々な支援活動を行っている。
2023年度の相談件数は電話や面接のほか、メール等も含めると約1300件に上り、さらにセンターの相談員は病院や裁判所等へ付き添いなど、直接的な支援活動も行っている。2019年からは、性暴力の被害者からの相談をワンストップで受け付ける「性暴力被害者サポートネットワークかごしま」(通称 FLOWER)の相談拠点として活動の幅を広げた。誰にも相談できず、ひとりで悩み続けるケースもある性暴力被害者等の生の声に向き合い、相談や病院付き添い等の支援活動も行っている。
市民の理解を深めるため、性犯罪の実態や被害者支援についての啓発活動も積極的に行っており、今後ますますの発展が期待される。
(2005年設立 理事長 餅原 尚子 鹿児島市)

団体 「山川町漁業協同組合」
温暖化等で消失が進むアマモ場の再生に、新しい方法で成功

山川町漁業協同組合
アマモはイネ科の海草で、魚の産卵場所や稚魚の生息域になっているほか、CO2を吸収し、蓄える力もあるとされている。指宿市山川町は海藻群落、特にアマモ場の南限地として知られているが、近年、温暖化や魚の食害等で海の砂漠化、いわゆる「磯焼け」現象が進み、海藻だけでなく、アマモも消失しつつある。
山川町漁業協同組合では2005年から青年部を中心に藻場の再生活動を始め、2023年には、漁協や民間企業による「山川地区ブルーカーボンプロジェクト協議会」を設立。「仕切り網」と「アマモマット」による播種方法を組み合わせた新しい方法で、南限アマモ場の再生に成功した。専門家からは「アマモ場の再生は難易度が高く、全国的にも画期的な成果」として評価され、2024年3月、全国の漁協では初めて環境省の「自然共生サイト」に認定された。
ブルーカーボンをキーワードに、漁業者、企業、地域が連携するモデルケースとして、今後ますますの発展が期待される。
(1949年設立 代表 鮫島 祐藏  指宿市)

個人 「山下 賢太」
甑島で多彩な地域おこしに取り組むとともに離島間の連携に尽力

山下 賢太
甑島の旧里村出身で、2010年に故郷へUターン。2012年に「東シナ海の小さな島ブランド株式会社」(現在社員18名)を設立し、空き家などを活用した島おこしに取り組んでいる。
その活動は多岐にわたり、古民家をリノベーションした「山下商店」(2013年〜)や、港の旧待合所を活用したカフェレストラン「コシキテラス」(2016年〜)、コワーキングスタジオ「しまとりえ」(2017年〜)などを運営。漁師と消費者を繋ぐイベント「KOSHIKI FISHERMANS FEST」(2016年〜)なども開催しながら、「世界一暮らしたい集落づくり」を実践している。
2019年には28の有人島の有志と「鹿児島離島文化経済圏」を設立。民間や行政などの垣根を越えた離島間のパートナーシップを育てながら、離島の新たな価値を生み出すプロジェクトに挑戦する実践型コミュニティを形成している。 ふるさと甑島での多彩な地域おこしのみならず、離島間を越えた地域振興に大きく貢献しており、今後ますますの活躍が期待される。
(1985年生まれ 薩摩川内市)