第45回(平成24年度)MBC賞 受賞者
NPO法人 愛・あいネット : 障害者の自立・社会参加を支援
障害者の自立・社会参加を支援するために、障害者一人ひとりの能力や適性に合う自立支援を行っており、「飲食部門」「パソコン部門」「農業部門」の3つの部門で、障害者が社会参加する場を作り出している。
「飲食部門」では、地元のそばを利用した十割そばを、移動販売車とアリス食堂で販売。「農業部門」では、竹に含まれる分解力や殺菌力等を活用した生ゴミ処理機を開発し、行政のモニター次行に採択されるなど普及しつつある。また「パソコン部門」では、行政や企業から受注したソフトの制作を行うとともに、自立に向けた訓練を行っている。
スタッフ10人と障害者30人が力を合わせて様々な事業を運営し、今後さらに広がりが期待される。
(2003年設立、代表者:柳井谷昭平、鹿屋市寿3丁目)
コシキアートプロジェクト : 芸術を通して甑島の活性化を目指す
大学生や若手作家が毎年夏に甑島を訪れ、島全体を展覧会場としたアートプロジェクトを展開している。参加者は島内の空き家で共同生活し、空き地や空き倉庫を活用して作品を制作。玉石垣の町並みを再生する事業や野外音楽祭を開催するほか、島の子供たちとのワークショップや海岸清掃、人手不足農家での手伝いなど多岐にわたるボランティアを実施している。また、平成23年からは箱三味線(ごったん)復興チームを結成して、かつて甑島で歌われていた独自の曲を箱三味線で復活させる事業や、「地域デザイン」からみた甑島のまちづくりを考える「甑島列島会議」を進めている。
東京造形大学の学生で甑島出身の平嶺林太郎氏が、仲間に呼びかけて始めた取り組みだが、1人の若者の取り組みが島内外の若者を動かし、「現代アート」を通して、甑島独自の文化や価値を掘り起こし、島の活性化に寄与している。
(2004年設立、代表者:平嶺林太郎、薩摩川内市里町里)