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第46回(平成25年度)MBC賞 受賞者

団体 「NPO法人 地域サポートよしのねぎぼうず」
    地域住民が力を出し合い、温かく支え合う、ひととひとが織りなすまちづくり

よしのねぎぼうずよしのねぎぼうず
 鹿児島市吉野地区における課題を的確に捉え、地域が必要としているサービスを女性の目線を活かして事業化することで、地域をきめ細かくサポートしている。

 「よしのっちマミークラブ楽々」は、乳幼児の母親たちが協力して子どもを預けあうサロン。保育士などのサポーターも加わって子育てや料理などの講座も開かれ、母親や子どもたちの成長の場になっている。結ねっとよしのは高齢者や育児中の母親の家事を支援するもので、掃除や買物、調理、病院付き添い、弁当の配達などを行っている。また、主婦やサポーターが学びあいながらランチや宅配弁当などを作る事業のほか、吉野地区が舞台となった大石兵六夢物語の伝承などにも取り組んでいる。

 地域住民どうしが触れ合い、人と人との絆の再生・創出する「ひととひとが織りなすまちづくり」の取り組みは、地域社会づくりのモデルケースとして高く評価される。
(2005年設立、代表者 永山惠子、鹿児島市吉野町)

団体 「鹿児島大学病院 口唇口蓋裂専門外来」
    口唇口蓋裂児の健やかな笑顔を育む社会環境づくり

口唇口蓋裂専門外来口唇口蓋裂専門外来
 口唇口蓋裂は、顎や顔面の形態異常や機能障害などの先天異常で、県内では年間30人あまりの口唇口蓋裂児が生まれている。当専門外来には県内や宮崎県など近隣地域からほとんどの患者が訪れており、平成24年度は65名の新患患者が受診した。

 口唇口蓋裂児が心身ともに健全な状態で社会生活を営むためには、出生直後から成人に達するまで、多岐にわたる専門的な治療が必要となる。当専門外来では多くの診療科の専門医や歯科衛生士などのチームワークによる一貫治療を行っているほか、臨床心理士による児童や子育てに悩む両親たちの心のケアも行っている。一貫治療から心のケアに至る充実した活動は全国的にも注目を集めており、患者やその家族に笑顔を育む活動が高く評価される。

 また、ミャンマーやベトナム、インドネシアなどで医療援助活動に参加し、技術移転を行うことで、広く国内外において口唇口蓋裂医療の発展に貢献してきている。
(2001年設立、代表者 中村典史、鹿児島市桜ヶ丘)

第46回MBC賞 特別賞

個人 河口 洋一郎 氏(CGアーティスト)

河口洋一郎氏河口洋一郎氏
 CG(コンピュータ・グラフィック)アーティストとして、世界的にその名を知られる。常に先駆者として、新たなCGの創造に挑戦し続けている。生命や自然現象から得た着想をもとに、それらの情報をデザインすることで、これまでにない最先端のCGを創造している。さらに、生命的ロボットの造形や臨場感あふれる空間造形を実現している。

 また県内では「霧島アートの森」の館長に就任しているほか、薩摩切子にCGデザインを取り入れたり、第15代・沈壽官さんの薩摩焼とのコラボ作品をつくったり、薩摩琵琶やバレエとのコラボなどに取り組んでいる。また「鹿児島を21世紀の芸術の都にしたい」と、様々なモニュメントを配した通りなどを提唱、ふるさと鹿児島の芸術向上にも多大な貢献をしている。
(種子島出身、61歳)

個人 下野 竜也 氏(指揮者)

下野竜也氏下野竜也氏
 小澤征爾が優勝したことで知られるフランス・ブザンソン国際指揮者コンクールで、2001年に優勝して一躍脚光を浴び、国内主要オーケストラに定期的に招かれる一方で、イタリア・ミラノヴェルディ交響楽団などで客演を重ねるなど、国際的な活動を展開している。2006年、読売日本交響楽団の初代正指揮者に迎えられ、現在、首席客演指揮者。また上野学園大学の教授を務める。

 2009年からは、ふるさと鹿児島の「霧島国際音楽祭」でコンサートを開催し、国内外から参加する講習生への指揮者講習を行っている。離島を含む県内の中学校や高校に出かけて生徒の指導も行うなど、精力的に音楽活動を行っている。今、最も将来を嘱望される若手指揮者であり、ふるさと鹿児島の芸術向上にも多大な貢献をしている。
(鹿児島市出身、43歳)