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第48回(平成27年度)MBC賞 受賞者

団体 「社会福祉法人太陽会 しょうぶ学園」
障がいを持つ人たちが、その人らしく生きるために創造的能力を引き出すプログラムをもとにサービスを提供

しょうぶ学園しょうぶ学園
 社会福祉法人太陽会しょうぶ学園は、障がいを持つ人たちが地域社会でよりよく暮らしていくためにライフサポートセンターやデイケアセンター、グループホーム等の事業を展開。独自の専門性とマネージメント技術を生かしながら、その人がその人らしく生きるために創造的能力を引き出すプログラムをもとにサービスを提供している。

 「工房しょうぶ」や「Nuiプロジェクト」など学園で行われているアート活動は、多くの美術専門家から支持され、全国や海外でも個展が開かれている。また、職員と融合して組織されたパーカッショングループ「otto&orabu」は多くのイベントに出演し、CM音楽などにも起用された。学園内にはパン屋、そば屋、ギャラリーなどを構え、誰でも自由に入れる空間にしてあり、健常者とのボーダーレスな関係を構築しているところも全国的に評価されている。
(昭和48年設立、代表者 福森伸、鹿児島市吉野町)

個人 「小野寺 浩(公益財団法人 屋久島環境文化財団 理事長)」
世界遺産登録や「鹿児島環境学」などの取り組みを通じて、屋久島や奄美の自然共生的地域づくりを支援

小野寺 浩小野寺 浩
 屋久島や奄美の自然共生的地域づくりを支援し、奄美群島の世界遺産登録へ向けた  一連の作業を進めるかたわら、それらを「鹿児島環境学」という地域環境学として整理し、 自然環境を地域づくりの中核あるいは基礎としてとらえる、いわば「鹿児島モデル」を日本や世界に向けて発信している。

 「共生と循環」の視点から鹿児島県の屋久島環境文化村構想(鹿児島県策定)の推進役として、日本最初の世界遺産である屋久島の登録に多大な貢献をしたほか、奄美群島の世界遺産登録に向けた取り組みでは、「鹿児島環境学」を提言し、地域社会に根差した自然環境の保全に取り組んでいる。これらの成果の一部は編著である「鹿児島環境学T、U、V、特別編」として出版された。

個人 「中根 櫻龜(薩摩切子職人)」
ゼロからの挑戦 薩摩切子の復元と新たな技法による創作活動

中根 櫻龜中根 櫻龜
 幕末から明治にかけての動乱によって途絶え、その製造工程が謎に包まれていた「薩摩切子」。復元作業は残されたわずかな資料と現物を精緻に研究することで、必要な工具を推測し、1枚の写真から型を作っては試作を繰り返すというゼロからの挑戦だった。そして1985年、復元第1号の小さな猪口が完成。今年で30年目を迎えた。

 現在は、往時の薩摩切子に迫るだけでなく、新たな技法でインテリアや美術品としての価値を高め、世界に誇れる薩摩切子を目指し研鑽を続けている。

 復元から30年目の今年は、薩摩切子を生み出した旧集成館事業が世界遺産に登録され、その輝きはさらに増している。